【飛行機で英語を学ぶ#07】Narration Basics ストーリー解説の基本

みなさんこんにちはだいすけです。
航空英語能力証明試験には4コマ漫画のナレーション(ストーリー解説)があります。Picture Descriptionとの違いやストーリー解説の手順や方法を説明していきます。いわゆる「あらすじを説明する」に近いものがありますが、実用的には経験・事象を相手に伝える練習になります。

日本語でやってみる

Picture Description やNarrationが苦手な人はそもそも日本語でちゃんと説明できない人が多いです。日本語ならば目に入ったものを瞬間的に言えるので問題ないと思っているかもしれませんがこれは大きな間違いです。録音してあとから聞いてみればわかると思いますが、日本語での説明でも適当にやるとかなりひどいものになります。日本語でも、英語ならなおさら戦略的に構成して説明しなければなりません。

Picture Description との違い

Picture Descriptionとの違いは時間の流れがあり起承転結があることです。Picture Description のようにひとつの絵や写真を詳しく説明するのではなく。コマ同士のつながりを意識しながら話を展開させます。一コマにつき2文を作るように心がけましょう

Narrationの基本的な流れ

日本語の場合、話の説明をする場合、第三者として過去に起きたことを説明する形になりますが、英語の場合、特にNarrationをする時は、自分が話の中に入り、主人公になりきります。なので主人公を「I」か「we」で表現することも可能です。
それぞれのコマの説明はPicture Description での概要説明を時系列とともに繋いでいく形で進めていきます。

Narrationでの典型的な流れは次のようになります。

  1. 話の種類を説明する(~についての話)
  2. 何かをしている・しようとしている(1コマ目・起)
  3. 何かが起きる(2コマ目・承)
  4. 事態が引き起こされる(3コマ目・転)
  5. 対処し解決する(4コマ目・結)

Narrationでの時制

大切なのは時制です。Picture Description が現在進行形であるのに対して、Narrationでは物語が進むにつれて時も進みますが、4コマ漫画の内容は、過去のことなので基本的に過去形と過去進行形を使い、状況によりその他の時制で表します。

決まり文句を使う

状況説明をするときは決まり文句をできるだけ多く準備しておくとパターン化でき説明の流れがよくなります。

  • 状況の変化に気づいた場合 ⇒ find out ~
  • 状況・状態に陥った場合 ⇒ get+ 過去分詞
  • 「誰が」がはっきりしないか、どうでもよかったり、大きすぎる(天気・天候)場合は、「誰が」は言わずに受動態で表現する。
  • コマとコマのつなぎの接続詞
    時系列 (Then, at the same time, meanwhile, soなど)
    逆接(however, but, otherwiseなど)
    順接(and, also, thereforeなど)
    追加(Also, In addition, Moreoverなど)
  • 感情を表す表現(乗客に関する話の場合によく使います)
    be satisfied to- 「-をして満足する」
    be glad to- 「-をして嬉しく思う」
    be confused to- 「-をして困惑する」
    be disappointed to- 「-をして失望する」
    be[look/feel] happy 「幸せに思う」
    be[look/feel] pleased 「嬉しく思う」
    be[look/feel] sad 「悲しく思う」
    be[look/feel] worried 「心配に思う」
    be[look/feel] concerned 「気になる」
    enjoy (~ing) 「楽しむ」
    complain (about/that ~) 「不満を漏らす」
    miss「~がなくて寂しく思う」
  • セリフを使う場合
     S said to X that ~「SがXに~と言った」
    was  complaining to X, saying “~” 「Xに~と不満を漏らしていた」
  • 情報が掲載された新聞記事や看板を描写
    the newspaper article that said “X” 「Xと述べている新聞記事」
    the sign board that read “X” 「Xと書かれた看板」
    the newspaper article saying “~”「Xと述べている新聞記事」

質問に答えるテクニック

  • 過去の事象に対して仮定法で聞かれた場合は仮定法過去で答えます。例えば
     If you were the man, what would you be thinking?
    に対して
    I’d be thinking that ~
    と答えます。
  • 3つの文(節)をつくること
  • 結論 ⇒ 理由 ⇒ 具体例 ⇒ 結論の順で答える
  • 感想や対策によく使う表現
    【感想】
    should have done ~.(~するべきだった)
    shouldn’t have done ~.(~するべきではなかった)
    could have done ~.(~することができただろう)
    be sorry that ~.(~であることは残念だ、可哀想だ)
    ~ing was a mistake.(~したことは間違いだった)
    It’s too bad that ~.(~であることは残念だ)
    It’ a shame that ~.(~であることは残念だ)
    It’s very sad that ~.(~であることは悲しい)
    【対策】
    should[need to/have to] do ~.(~すべきだ)
    shouldn’t do ~.(~すべきではない)
    It would be better if 仮定法過去(もし~なら、もっとよいだろう)

評価内容

  • 1分40秒-2分の間にナレーションが完了しているか
  • 途中でナレーションが途絶えて間が空いてしまうことがないか
  • 日本語で「うーん」「えーっと」などを言っていないか
  • 文法(時制、単数複数など)の誤りがないか
  • 発音の誤りがないか
  • 使っている語彙や表現が簡単すぎないか
  • 文と文の繋がりが自然であるか

学習方法

このブログでの学習方法を説明します。

  1. まず、下の記事を理解したうえで写真の状況説明をしてみてください。もちろん正解はありませんし、最初はうまくできないと思います。
  2. 次に、模範解答を読みます。そしてその写真に対して模範解答がどのように反映されているか確認します。
  3. 音声がある場合はスピードやイントネーションの確認をします。シャドーイングがオススメです。シャドーイングに関しては下の記事を参考にしてください。
  4. そして最後に自分の言葉に置き換えてもう一度、状況説明をします。模範解答は文章的な少し難しい表現を使っています。最終的にはそれらの文章を目指しますが、まずは、自分でできる範囲の簡単な表現で確実に説明できるようになりましょう。慣れてきたら、徐々に高度な表現に変えていきましょう。
    この作業によって写真の説明手順をパターン化し自分の表現を身に着けます。
    マーカーがついている表現は注意する表現または英語特有の表現になります。英語特有の表現については日本人にとってもっと簡単な表現ができますが覚えておくとより英語っぽい表現になるのでなるべく使えるようにしましょう。
    ストーリー説明は基本過去形です。はじめに漠然と説明し、あとから詳しく説明するのが英語で状況説明する際の基本スタイルになります。そしてそれぞれの文章の構造も同様です。課題を通してこの基本スタイルを早い段階で習得して英語の文章のレベルを上げることに集中できるようになってください。
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