最近シャドーイングをよく耳にします。みなさん、ちゃんとシャドーイングできていますか?私の経験上、英語を勉強している人でシャドーイングできる人はほぼいません。ここではその根拠とどれくらい英語ができるようになればシャドーイングができるかを説明します
日本語のシャドーイング
ここにたどり着いたあなたはおそらく日本語のネイティブスピーカーでしょう。日本語でシャドーイングしたことありますか?まずは日本語で理想のシャドーイングをやってみましょう。最終的にはそれを英語にするわけです。 まずはこの3つをシャドーイングしてみてください。
桃太郎の出だしです。
簡単ですよね?では次はどうでしょうか?
NHKニュースの出だしです。
少し難しくなりましたが当然できますよね?では次はどうでしょうか?
おそらく初めて聞いてもシャドーイングできたのではないでしょうか?こちらの音声は内容以外をカットしたものです。
桃太郎の出だしからわかること
桃太郎の出だしは日本人ならば子供でも100%シャドーイングできるはずです。なぜでしょうか?それは知っているからです。
「むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。」
このフレーズは日本の昔話では定番の出だしだからです。私たちは子供の頃から何回もこのフレーズにふれ話してきました。私たちは「むかしむかし」ときたら「あるところに」というフレーズがほぼ来ることを無意識に知っています。これに対して、初めて日本語を勉強した人にとってはどうでしょうか?昔話の出だしは「むかしむかし」と2回繰り返すことすら知りません。全神経を集中して言葉を拾おうとします。そんな状態で「むかし」は知っているが「むかしむかし」は知りません。もしかしたら2つ目の「むかし」は聞き取ることすらできないかもしれません。
NHKニュースからわかること
こちらは桃太郎の出だしとは違い内容の予想はできません。しかし、初めの部分でこれはニュースだということはわかります。日本のニュースの時間、場所、事件内容のテンプレートが私たちには備わっています。なので助詞などが聞こえなくても無意識に補完をしています。この無意識の補完はイントネーションや発音、音の抑揚そしてその場の感情のパターンが染みついているから可能になっています。
次回は間違った勉強方法と文法に対する考え方について解説していきます