シャドーイングってできてますか?#2

前回はシャドーイングに必要な要素は経験による無意識の補完でり、そのために必要なものは次の4つであることをお話ししました。

  • 発音
  • イントネーション(単語自体の抑揚)
  • 抑揚(文章としての抑揚)
  • 感情

ここでは例を挙げながら間違った勉強方法と文法に対する考え方について解説していきます。

英語の文章を意味優先で読んでませんか?

私たちは文章を読むときに頭の中でどのように理解しているでしょうか?おそらく速読などをしない限り頭の中で文章を読み上げているはずです。研究によるとその読み上げる頭の中の声は本人の声ではなくしかも男女も関係なく存在するそうです。確かに自分の頭の中の声をあらためて気にしてみると明らかに自分より高い声な気がします。皆さんはどうでしょうか?言われて初めて考えるとなんか気持ち悪い気もしますね(笑)。この文章を読み上げるという行為はシャドーイングの一歩手前、いわゆるイメージトレーニングにあたります。文章を読む際にもちろん内容を理解する必要があるのはわかります。内容を理解するために単語のスペルと意味を覚え、文法を覚え、時には関係詞のために前に戻ってませんか?もちろん、それで内容理解はできるでしょう。日本の英語教育は頭の中で文章を読み上げられない未熟な段階で高度な文章の理解力を求められるのと同時に日本語と英語の根本的な文法の違いがさらに追い打ちをかけるために内容を理解するための近道に走ってしまいがちです。しかし、これは間違った道ですぐに行き止まりになってしまいます。

話すときに助詞の「が」や「は」を意識してますか?

日本語を勉強している外国人が常に悩む「が」と「は」の使い分けですが私たちは特に気にせず使っていますよね?もちろん、使い分けの定義はあるでしょうし理論的に正解を導くこともできるでしょう。ここで英語の場合を考えてみます。私たちは英語を使うときに三単現の「s」や完了形、過去完了形など使い分ける必要があります。ネイティブは同じく特に気にせず使っているはずです。ではなぜ気にせず使えるのでしょうか?

文法ではなく状況と感情が使い分けている

ここ「が」東京です

ここ「は」東京です

私たち日本人はこのそれぞれの文章に対して簡単に背景にある状況と感情を想像することができます。その状況と感情が「が」と「は」を使い分けています。英語の時制などの使い分けも同じです。こういう状況のときにたまたまみんな完了形を使っていただけで文法は語学として研究された結果、一定の法則が見つかっただけの話です。理系の人は法則から正解を見つけるのが好きなので(私がそうです)英語が苦手な人が多いのかなとも思っています。

次回はシャドーイングに適した勉強方法をお伝えします

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