【飛行機で英語を学ぶ#02】Picture Description Basics 状況説明の基本

こんにちはだいすけです。
航空英語能力証明試験には大きく3つの課題があります。詳しくは下の記事を参考にしてください。今回はその中でも一枚の絵や写真を見て状況説明をする手順や方法を解説します。専門用語も多少ありますが、思っているほど難しいものでもなく、数も限られているので問題はありません。ここでは与えられる絵や写真をパターン化しある程度、予想できるところまで持っていき対応する方法ですがこのパターン化の考え方は日常会話やビジネスでもかなり役立つので参考にしてください。

日本語でやってみる

Picture Description やNarrationが苦手な人はそもそも日本語でちゃんと説明できない人が多いです。日本語ならば目に入ったものを瞬間的に言えるので問題ないと思っているかもしれませんがこれは大きな間違いです。録音してあとから聞いてみればわかると思いますが、日本語での説明でも適当にやるとかなりひどいものになります。日本語でも、英語ならなおさら戦略的に構成して説明しなければなりません。

Picture Descriptionの基本的な流れ

1.はじめに概要を説明

はじめに、絵や写真に描かれているものの概要を述べることが重要になります。事故、旅客ターミナル、座っている、立っている、歩いている人または人々のグループ、エプロン、滑走路または誘導路、キャビンクルー/コックピットクルーまたは航空機のエンジンなど航空に関連する単語を使用します。ここで注意するべきなのは、はじめは細かく説明しないことです。

2.中央から周辺に向けて説明

絵や写真の中央にある物や人を説明し、次に残りの部分(物や人の周囲、上、下、後ろ、左、または右)を説明します。

  • 飛行機の場合
    航空機の種類(旅客、貨物、ビジネスジェット、プライベートジェット、訓練機、軍用)、エンジンの数、サイズ(wide-body、narrow-body),国または航空会社などを説明します。航空機を英語でいう場合は「Aircraft」を使用してください。AirplaneやAircraftなどありますが、英語だと幼く聞こえ試験で使用するのはあまり向いていません。
  • 人の場合
    着ているもの(例えば、制服やカジュアルな服)、年齢、何をしているか、どのように見えるか(悲しい、幸せ、失望、ショック、興奮、怖い、リラックス)を説明します。
  • 地上設備の場合
    機能、設備の種類、色、設備のユニット数などを説明します。
  • 事故の場合
    機体の全体的な状態、損傷、こぼれた液体(燃料、油、泡)を説明し、火(炎、煙、火花)または着氷の兆候があるかどうか?乗客の避難は進行中か?周りに緊急対応チームと救助チームはいるのか?

3.気象状態の説明

季節、時間帯、現在の気象条件(降水量、表面状態、雲)、視程範囲(「悪い」、「不十分」などの簡単な言葉で)、風を説明します。

4.質問に答える

最後に質問されます。質問内容は主に絵や写真から導かれる航空関連の質問です。特に正解はありません。自分の考えを説明する能力が試されます。次に状況によってどんな質問があるのか例をあげてみます。

  • 事故/事件である場合
    引き起こした可能性のあるもを説明します。

    気象条件は影響したか?乗組員の行動は正しかったか?事故・事故を回避することはできたか?この状況であなたならどうしますか?今後、同様の事故・事故を未然に防ぐために何をすべきでしょうか?
  • 航空に関する日常のエピソードである場合
    航空の安全とセキュリティ、運用効率、空の旅で起こった様々なこと、パイロット/管制官/キャビンクルー/地上係員になるために必要なことや日々の努力の必要性についてなど。
  • 航空関連の仕事である場合
    どれほど重要であるか(または難しいか、興味深いか)?その仕事はトレーニング/資格が必要なのか?

決まり文句を使う

状況説明をするときは決まり文句をできるだけ多く準備しておくとパターン化でき説明の流れがよくなります。

概要を説明する時

  • In this picture we see …
  • There is / There are …
  • This picture was taken in / at / near /…(場所)

周辺を説明する時

  • at the top/bottom of the picture …
  • In the middle of the picture …
  • In the background / foreground
  • In the top-right / bottom-left corner
  • On the left / right of the picture …
  • On the left hand / right hand side 

絵や写真の状況説明時の時制

絵や写真の説明の時制はどうしたらよいのでしょうか?確かに、写真などでは撮られたのは過去です。絵であっても起こったのは過去の可能性があります。しかし、絵や写真の時制は「非日常的」なことで「その場限り」のことなので動作している状態は現在進行形(基本)不変なものらば現在形動作の完了を強調する場合は現在完了形になります。たとえ「wear」のように状態動詞であっても普段とは違っている状態が起こっているのでHe is wearing a tie. のように現在進行形を使います。受け身の場合でもThe floor is being cleaned.のように現在進行形です。たった今、完了したことを強調したい場合は、The handrail has been installed. のように現在完了形を使用します。

現在時制は「今、という一瞬」を表すことはほとんどありません。「一瞬」という状態を表すときは「現在進行形」を使います。現在進行形はふつう「現在進行中の動作」を表すときに使いますが、切り取った「一瞬」の状態を表すときにも使います。なので、絵や写真は「一瞬」を切り取ったものですので、絵や写真を描写するときは基本、現在進行形を使います。

学習方法

このブログでの学習方法を説明します。

  1. まず、下の記事を理解したうえで写真の状況説明をしてみてください。もちろん正解はありませんし、最初はうまくできないと思います。
  2. 次に、模範解答を読みます。そしてその写真に対して模範解答がどのように反映されているか確認します。
  3. 音声がある場合はスピードやイントネーションの確認をします。シャドーイングがオススメです。シャドーイングに関しては下の記事を参考にしてください。
  4. そして最後に自分の言葉に置き換えてもう一度、状況説明をします。模範解答は文章的な少し難しい表現を使っています。最終的にはそれらの文章を目指しますが、まずは、自分でできる範囲の簡単な表現で確実に説明できるようになりましょう。慣れてきたら、徐々に高度な表現に変えていきましょう。
    この作業によって写真の説明手順をパターン化し自分の表現を身に着けます。
    マーカーがついている表現は注意する表現または英語特有の表現になります。英語特有の表現については日本人にとってもっと簡単な表現ができますが覚えておくとより英語っぽい表現になるのでなるべく使えるようにしましょう。
    絵や写真の説明は基本現在進行形です。はじめに漠然と説明し、あとから詳しく説明するのが英語で状況説明する際の基本スタイルになります。そしてそれぞれの文章の構造も同様です。課題を通してこの基本スタイルを早い段階で習得して英語の文章のレベルを上げることに集中できるようになってください。
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まとめ

一枚の絵や写真の状況説明の基本的な手順と方法を説明しました。テクニック的に見えるかもしれませんが、航空関係だけでなくあらゆるシチュエーションで使える方法です。絵や写真だけでなく目に入ってきた風景や目の前に起こっている事柄の状況を説明する基本的な方法なのでいろいろ練習をしてみてください。ものすごく英語が上達しますよ。

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